死んでしまいたい






いっそ死んでしまいたい

生きていても何もない
死んだとしても何もない
生きている今は
ただつらいことがあるだけだ

生きていれば何とかなる
生きていれば何か見つかる
そう言われたけれど
何もなかった
楽しいことなんて
それ以来
何もなかった

希望が見つかるはずだ
未来が見えるはずだ
そう言われたけれど
何も見えないままだ
光すら届かないここからは
何も見えないのだ

いっそ死んでしまいたい
嘘をつかれた自分を消したい

生きていることと
死んでいることの
区別がよくわからない
どちらも同じような気がするし
どちらでもいいような気がする

なぜ死んではいけないのか
周りの人に聞いてみたこともあった
誰もお茶を濁していった
納得できる答えをくれた人はいなかった

いっそ死んでしまいたい
特に否定される理由もないのなら

愛する人は元からいない
数少ない友人も時の経過とともに離れていった
家族との記憶もなければ
今自分のことを考えてくれる人などいるはずもない
いるはずがない

死んでしまいたい
誰にも迷惑をかけないから
迷惑をかけたくないから

誰にも会わない日は
生きていない日だ

働けというのなら職をください
眠れというなら布団をください
表へ出るなというのなら家をください
ボランティアでもしろというのなら仲間に入れてください

ほらこれだ

「今後のご活躍を」
「ゴミの山でも漁ってきな」
「この条件では」
「あんた誰」

これでもなお
生きていろというのか
それが人生というのなら
こっちから願い下げてやる

死んでしまいたい
死んでしまいたい
その思いだけが日々の自分を動かしている

笑いたいやつは笑え
わからないやつは一生わからないだろう

それでも
一瞬でも
誰かに理解されるところがあったなら

その瞬間だけは
自分が生きていたと

思いたい