「少しずつ」
 
少しずつ離していくんだ
少しずつ閉じている時間を増やして
少しずつ見ないように
少しずつ少しずつ
 
傷つかないように守ってきたものは
いつの間にか壊れて消えていた
この虚しさは例えようもないけれど
確かなのは何も無くなったということだ
 
少しずつ離れていくんだ
少しずつ握っていた拳を開いて
少しずつ風に飛ばして
少しずつ少しずつ



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