「来る者拒まず去る者追わず」
 
何かが消えるのが怖くて何とか繋ぎ留めようとしてきたけれど
どうしても抗えない時の流れと人の心の変化に対して
ただしあわせであればいいなんて安易に思える訳もなく
 
言語化するうちに固定してしまう思考をひっくるめても
今思うことを記しておきたいと思う常
 
つながりが永遠でないといい加減納得せよ自分
誰よりも未練がましいのは私だと悟れよ自分
 
あの一瞬が最高値であるならば
あとは拡散していくだけの密度なのかもしれない
あの一時が宝物ならば
あとは後生大事に抱えていくしかない
 
花の色は移りにけりないたづらに
人の心もまた同じかと
 
そしてここに残る確かな虚しさは一体何なんだろう
短い期間でも触れた熱情は痕になっている
もうすべてを遠巻きに見ていたほうが傷つかずに済むとさえ
思えてしまうほどに疲れてしまった



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