「泥濘」
 
君の知らないところで
僕は自由になる
僕の知らないところで
君は自由になる
 
この絡まりを
断ち切ることが
どれほどなのか
 
ふたりとも
知ることはない
 
その声が
その顔が
すべて消えるまで
 
泥濘に足を取られて
もがき続ける



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