「さよなら友達」
 
ファインダーの中の君が
まっすぐにこちらを見ているのに
気づかないふりをしてシャッターを切った
 
どんな瞬間よりも
尊い一瞬
どんな瞬間よりも
切ない一瞬
 
君との間には
いろいろあったようで
何もなかったようで
名前を付けるとしたら
ただの友達みたいなものだけど
 
まっすぐに見つめる邪念のない目が
まっすぐに見つめられる僕の心を透かす
 
離れてもたぶん友達
遠く離れてもきっと友達
ずっとずっと友達
 
接点を見失っても
この写真はここに残る
視線が刺さっていても
この思いは伝えられない
 
どうぞ
どうか
しあわせに



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