「四分の三の月」
 
月が見えると安心できるから
南の窓を開けておく
昼間の暑さと引き換えの
少しだけ涼しい風が漂う
 
つながっていると信じた空は
今は闇の中遠いけれど
疲れて眠る優しい顔が
このずっと先にあることは知っている
 
見守るように顔を上げれば
四分の三の月が笑う



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