「ひとつひとつ」
 
ひとつひとつ
不可思議な塊が
粉々になっていく
意図を持たない伸ばした腕が
身体を包んで溶かしていく
離れていったそれぞれが
理解の内に還ってくる
 
そのたびに流れる涙星
ひとつひとつ
胸の中に沈む



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