「何もなかった」
 
刻々と変化していく
追いつけなくて立ち止まる
嘲われて涙が浮かぶけど
誰にも見せまいと心に誓う
 
ひとことが何気ないほど
孕んだ毒がよく効いて
深いところまで落ちる
元になんて戻れない
 
不安定な現実の先に
確かなものなどあるはずもなく
信じていた言葉も
さっき闇に飲まれたばかり
 
何もなかった
何もなかったんだ
思い込もうにも
それが事実だった



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