「軒先の雨宿り」
 
駅を出る人が傘を差していく
タクシーの流れが速くなる
ひっきりなしに来るバスも満員
 
雨が降り
帰り道を失くした
 
行く宛てのなさなんて
どんなことでも紛らわせやしない
わかっているからなおさら雨が鬱陶しい
 
迎えの車もなく
軒先の雨宿りは続く



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