「雨降り散歩」
大きな水たまりに映る
わたしひとり
薄い色の傘 電線 街路樹
力なくしなだれる躑躅
どことなく不機嫌な菖蒲
水滴を真珠みたいに纏う薔薇
菜の花が咲いていた場所には
新しく苗木が植えられて
これからを待っている
学園沿いの舗道は鬱蒼とした葉桜並木
くぐっていけば時が止まる
通り抜けて生き返る
やまない雨 むしろ強く
歩くわたしの背中を押す
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