「巡り行く想い」
 
短い秋を
感じたときにはもう
後ろに冬が控えている
 
一年のときどきで思い出す
同じ時期のこと
とくにこの季節は
あの頃のことが浮かんで
前が見えなくなりそうになる
 
振り返れば振り返るほど
大きな隔たりを感じてしまうなら
いっそのこと闇に葬り
忘れてしまいたいけれど
 
冬の次は春
短い季節はなおさら惜しまれても
いつか必ず過ぎていくもの
それでも消えずに残るのは
巡り行く想い



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