「記憶の盲点」
 
ときどき浮かぶ顔が
次々に入れ替わって
思い出すことそれぞれに心乱され
何もかも消すように目をつぶる
 
空白に忍び込む
記憶の盲点
 
あなたはいつか思い出すだろうか
ある一点に存在した
ちっぽけなわたしのことを
 
中途半端なら無いほうがいい
そんな求心力はないから
それなら何も
曇り空を呼ぶことはない
必要な時に降る雨みたいに
そううまくはいかないってこと
 
身勝手な過去をいいように掘り返して
笑ったり泣いたりしてるだけだから



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