「君だけに届けたい」
 
どんな言葉を持ってしても
君にはもう伝わることはない
それなら私は心で念じて
届くことだけ信じることにする
 
どんな思い出も涙に滲むから
今は思うより感じていよう
君がいた場所にひとりいる
君がいたことを感じながら
 
死の前に人はただ無力で
どんなに手を尽くしても
叶わない願いがあることを知っていても
それでもの可能性に賭けるように
祈りつづける
 
ここにいることを
ここにいたことを
重ね合わせて
 
ここにいるから
ここにいたから
だからこそ君と私は
 
その先の言葉を封印して
念じることで届けたい
君だけに
ただ君だけに



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