「遠まわしの愛情」
 
透明な壁の向こうに見える
 
わたしはその壁を越えられない
だから掴むことも抱くこともできない
 
過去
あのひと
 
ありふれた残像
 
あなたにはわからないのと
言われたときの顔を思い出すと
どんな言葉も耳に入らない
 
あなたの言うことはもっとも
でもそれはあなたにとっての
 
最後まで言わないのは
 
遠まわしの愛情は伝わらないって
誰よりも深く知っているのに
 
いつももう少しのところで手が届かない



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