「曇り空」
高鳴る渦が包むこの場所
誰も目的のために存在しては
泣いたり笑ったりしている
ある一瞬のために神経を尖らせる
どんなことをしてもその一瞬が命
見つめるその先を追う
途中記憶を亡くした
忘れてしまったのではなくて
見ていたのに映すはずの心がここになく
ただ見つめるだけで精一杯だった
高鳴る渦に包まれて今
颯爽と現れて
舞い降りる
深いため息と
安堵の喜び
ここにいない誰かを思い涙して
ここにいるあなたを思い涙する
曇り空
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