「なれそめの春」
思い出せなくていい
今度会ったときに
思い出せれば
見失いがちな
小さなことほど
記憶したがる
なれそめの春
通り過ぎたあとが肝要
初心ではなく
他人行儀な感覚を
忘れるようになった頃から
欲望もしくは慣れの中
埋もれるように身を隠す
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