「君の空」
 
君は君の空想の中で
思うように動き回っている
君の見ている私は
君の思うような私ではないのに
君が見る理想を私に当てはめただけ
 
いつかその齟齬に気づくと思っていた
だからこそ離れようと思った
 
君は君の空を飛ぶだけ
その狭い空を自由に飛んでいると思っているだけ
孫悟空が掌の中を飛ぶように
君はそれに気がつかないだけ



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