「今はその手を離して」
 
すれ違った思い
認めるにはまだ胸が痛むけれど
まだ まだ そうしたくないと言っているうちに
増幅して覆い尽くす
どうしようもない無力感
 
ある意味支えだった
頼りにしていた
毎日が毎日としてそこにあったのも
あたりまえすぎて忘れるほど
 
そういう日々が
これからもずっと続いていくことに
少しだけ嫌悪感
変わらない日々もいい
だけどそれだけでは
新しい日々に出会えないから
 
どんな理由をつけても
逃げようと思った
引き止められても
振り払って
逃げようと思った
 
その気持ちを
少しでもわかってくれるなら
 
どんなふうに言われても
逃げたいと思った
きらわれても
それでも
逃げたいと思った
 
その気持ちが
少しでもわかるなら
 
今はその手を離して



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