「トゲの先」
 
一緒に歩いた道を一人で歩くと
今でもまだ胸が痛い
忘れていないみたい
針がささるように身がちぢこまる
 
バラの垣根の横を通る
トゲの先を見る
車から降りたあと
追い越すように吹く風の
冷たさといったら



戻る